NBA

マークさん(MarkTonight/NATIONS/スキルコーチ)インタビュー

BUMP | 神戸界隈のバスケ情報WEBマガジン3ヶ月前

BUMPのキーパーソンインタビュー。

NBAポッドキャスト“Mark Tonight”・すべてのバスケファンのためのスマートフォンアプリ“NATIONS”などのメディア、Bリーグのプロ選手や大学でのスキルコーチとしての活動など、幅広くご活躍中のマークさん。

アメリカユタ州育ちながらも、学生時代には神戸六甲アイランドのカネディアン・アカデミーへ約2年間通学されていました。

NBAやBリーグ、コーチについて、音楽の話題など、神戸三宮のDoBARにてじっくりお話を伺いました!

 

アメリカと神戸で育った学生時代

 

ー まずバスケ遍歴を教えてください

(マーク)プレーヤーとしては、基本中学・高校はアメリカ・ユタ州の学校にいて、バスケ部でした。ただ、中学校の1年間と高校3年生のときは、ともに1年ずつ神戸・六甲アイランドのカネディアン・アカデミーにいました。

カネディアンのときに当時強かった夢野台高校と初めて日本の高校と試合をして、そのときに衝撃を受けたんです。全く笛の基準も違うし、バスケのスタイルも考え方もペースも違うし。

 

ーそれまではどんなチームと試合を?

(マーク)他のアメリカン・スクールです。関西にもあるし、米軍基地がある岩国(山口県)も強かったし。アメリカン・スクール界で一番強いのは座間(神奈川県)なんです。試合するときは座間に行ったり、あとは北京に行って同じアメリカン・スクール学校とやったり。

 

ー 笛はどう違いましたか?

(マーク)軽かったですね。日本の高校ってBチームの子だったり下級生が笛を吹くじゃないですか。あの概念も衝撃でした。僕たちは外国人チームだったので、その感覚からするとノリも違うし、普通に「ガキにやらせんなよ」って相手の先生に言いに行ったり。もう全然文化が違いました。

アメリカン・スクールは挨拶とかもないんで。日本の高校ってバーって挨拶で並ぶじゃないですか。あと、相手の先生のところに並んだり。あれも最初衝撃を受けました。あの概念もなかったです。逆に今思い出すと、自分たちはめちゃめちゃ無礼だったんだろうなと思います。

 

ー アメリカン・スクールの試合では誰が審判を?

(マーク)ちゃんと審判を呼ぶし、先生とかがやったりします。

あと、アメリカの学生は部活1個じゃなく全部色々できるんです。サッカーとアメフトとバスケを年中3ヶ月区切りくらいでやる。だからバスケは年間3ヶ月+夏だけ。年間半分くらいしかやらないんですね。

 

ー アメリカン・スクール卒業後は?

(マーク)高校卒業して、実家のある福岡でスポーツマネージメントの会社に就職して、例えばアメリカの大学に留学生を斡旋したりするような仕事をしていました。同時に素人ながらコーチのようなこともやり出しました。福岡の大濠高校・福岡第一高校にアメリカから来たカレッジの選手をクリニックに連れていったことも一度ありました。

で、そこから一回バスケから離れて、通訳とか他の仕事をやったり、歌手をやったり。バスケに戻るまで12.3年くらい。バスケの仕事はしてなかったです。

ただその間、バスケをする、バスケを観る、バスケを教えるということは趣味でずっと続けてました。NBAもずっと観てたし。それなりにバスケでこういうことしたいなー、ああいうことしたいなーとずっと考えてました。でもバスケの仕事とは関わっていなかったですね。

 

 

ポッドキャスト“Mark Tonight”の誕生と“NATIONS”について

 

ー バスケを仕事にされていったきっかけは?

(マーク)今はメジャーですけど、2006-2007年くらいからアメリカのESPNのビル・シモンズという人のポッドキャストをずっと聴いてて。で、その人をずーっと聞いてる間に「あれ?オレこれ出来るんじゃない?」と。

2009年からツイッターも始めてて、自分のつぶやいている言葉が人にとって有益な情報になってるというのに気づいて「あれ?これみんな興味持ってるんだ、じゃポッドキャストをやろう」と思い出して始めたのが2014年。恐らく日本のNBAのポッドキャストでは僕が走りですね。

 

ー それが“Mark Tonight”ですね?

(マーク)そうですね。ちなみに何で“Mark Tonight”なのかというと、その時僕は歌をメインで仕事をやってて。曲の名前が“Tonight”なんで“Mark Tonight”にして、もし名前が広がったら「曲が売れるかな?」と、笑。そっちなんですよ。

あと、先程のポッドキャストのビル・シモンズが、バスケの話だけでなくアメフトの話もするし、カルチャーとか映画とか音楽の話もするから、自分もそういうのをしたくて“バスケ”という名前を入れないようにしました。

 

ー “Mark Tonight”の更新頻度はどれくらいですか?

(マーク)多いときは週3くらいやっていました。しっかり時間を作って。始めてからの4年間、週1よりは更新頻度は減っていないと思います。

 

ー 最初は1人でされてて、そこから徐々にゲストが…という感じですよね?

(マーク)そうです。僕が初期に呼んだゲストがマササ・イトウさん、六伍壱/651さん、大西玲央さん。そこで楽しく色々話したり、海外のメディアの人を呼んだり、2017年にNBAサマーリーグに行って収録をしたりですね。

 

ー NATIONSとしての活動について教えてください

(マーク)NATIONSは、2017年の9月からWEBとアプリがスタートしました。“Mark Tonight”自体が今そっちで配信されています。「バスケを盛り上げたい」とうスタンスです。11月末と12月頭の代表戦はNATIONS名義で富山に4日間いました。代表戦を2試合しっかり観て、バスケット・カウントさんの記事の中で、NATIONS名義で全選手の評価をしっかりするというのをやりました。

それをやっていて、雑誌のファミ通を思い出しました、笑。ファミ通のゲームのレーティングあるじゃないですか。10点満点で。それに似ている感じです。だいたいエニックス好きとスクウェア好きがいるし、RPG好きもいるし、笑。そういうのも好みというか重要視する選手が分かって面白いじゃないですか。例えばサッカーの1試合毎の評価は面白いし、バスケでもやっていいんじゃないかなと思います。

 

 

“NBAサマーリーグで、バスケを仕事にする自信がついた”

 

ー NBAサマーリーグに行かれたきっかけは?

(マーク)コーチをしたいなという気持ちが強くなっていたんですよね。ちょうどその時、家庭の都合で東京の仕事を辞めて実家のある福岡に帰ったんです。新しい仕事を探すときにどうしようかなと考えていたときに、「このチャンスでバスケの仕事をしたい」と思ったのがきっかけなんです。

実はサマーリーグはNBA JAPANの取材半分、半分は勉強しに行ったんです。コーチングUという、NBAのコーチ達が実施するセッションみたいなものに参加しました。そこで学んだことが、確かに知らないことだったんですが、例えばBリーグが日本で始まってから「日本でもこういうのをやればよかったのに」と今まで自分が思っていたことに近かった、今まで疑問に思っていたこととかが開けてきたんですよね。自信がつきました。

 

ー ブレット・ブラウン(フィラデルフィア・セブンティシクサーズのヘッドコーチ)とかも来てましたよね?

(マーク)ブレット・ブラウン、それとフィズデイル(ニューヨーク・ニックスのヘッドコーチ)とかが来てました。意外と戦術云々よりそれ以外の話、例えばポイントガードはどうあるべきか。こういう動きをするべきとか。スキルとかよりも「ポイントガードはシュート打てないやつにはゲームの終盤ボールを渡すな」とか。どうやるべきかという理論は、興味深かったですね。

日本に戻ってきてから、福岡で強いUNDERDOG FKというクラブチームを指導してたので、サマーリーグで習ったことでチームに落とし込めるところは全部落とし込んだんです。ゴールデンステート・ウォリアーズの戦術を取り入れたりして。

 

ー 具体的にはどういう戦術を?

(マーク)流行っていたスプリットカットです。ポストに入れて、ウイングとトップがスクリーンをかけ合うっていう戦術ですね。クレイ・トンプソンとステフィン・カリーのシューター2人がやってるやつですね。うちはシューターが多いので、そこはうまくいきましたね。あと、スクリーンのかかりにくい所とか分かりにくい所とかをやりましたね。クラブチームレベルだと、そこまで戦術がアップデートできないんで、みんなびっくりしてましたね。ただ、3ヶ月後には他のチームもその戦術を真似してました。

それと同時進行で、その当時実業団(現在地域リーグ)で何度も全国優勝している九州電力に所属していた伊集貴也(島根スサノオマジック)から個人的に教えて欲しいという話になったんで、じゃあワークアウトしようと。そこについて来たのが寺園脩斗(三遠ネオフェニックス)。UNDERDOGのチーム監督をしながら、その2人を中心に個人でワークアウトをし始めたんです。正直、初めは知識みたいなものを教えてただけで、だんだんやっているうちに知識もアップデートするし、教え方もアップデートするし、いい感じになってきました。結果的に2人はプロに行けてとても良かったです。

 

ー SOMECITYとの関わりは?

(マーク)FAR EAST BALLERSのときからメンバーをみんな知ってるんです。そこから関係があって。結構自然な流れですね。僕が地方大会のMCやったりとか、配信の解説をやったり。その関係から、現在SOMECITYのオーガナイザーの一人が明星大学っていう関東の大学でバスケ部のヘッドコーチをしてて、僕の知識とかを買ってくれて「アシスタントにならないか?」と。それも今に至り、明星大学でアシスタントをしています。そこにゴリゴリのNBAの戦術を取り入れています。僕はシーズン終盤くらいで入ったので、今リーグ戦が終わって、今から2019年シーズンに向けてチームづくりをしようかなと思っていて、本格的なチームづくりは2019年からかなと思っています。

 

ー 明星大学は関東の何部ですか?

(マーク)関東2部です。ちなみに関東1部・2部は各12チームです。今年は2部の入れ替え戦で落ちそうになったんですよ。でも残りました。リクルートもどんどん良くなっています。さらに、明星はウェアがballaholic(ボーラホリック)なんでやっぱりそれが結構人気で。そこからSOMECITYの選手も教えるようになりました。今有名なKOSUKEとか、KYONOSUKEも何度かワークアウトしたりとか、関西方面だと大戸一輝とワークアウトしたり。彼らSOMECITYの選手は志がすごく高く、プロよりもガツガツ来ます。彼らは仕事としてバスケをやってるのではなく、好きで上手くなりたいと思ってるんですよね。

 

 

スキルコーチとして力を入れていること

 

ー スキルコーチとして教えているレベルは、プロもしくはプロを目指す人が一番多いですか?

(マーク)プロに行きたいっていう人が今はほとんどです。プロレイヤーというか。

 

ー スキルコーチとして力を入れて指導していることはありますか?

(マーク)最初はまずNBAで今流行ってる技術とか、それを色々教えてます。結構点が取れてる、自分でクリエイトできてるプレイヤー達が使ってるスキルを教えます。そこからベーシックなとこに戻って、技術も大事だけどやっぱり練習への向き合い方とか、練習に対する姿勢だったり、頻度だったり。いつどれぐらい練習に参加してるか、自主的にどれぐらいやったことを持ち帰ってそれを身につけて戻ってくるか。内容よりもそういうことが大事なのかなと思ったりしていて。で、またスキルに戻ったりして。それを繰り返しています。

 

ー 選手に自分からやる気を出させたり、意識を引きあげたりするために何かされていますか?

(マーク)スキルトレーナーもそうですし、チームのコーチでもそうですが、レベルの違いはそこに出るかなと思っています。

簡単に言うと頑張らせるか、頑張らせないかとか。「上手くなりたい」というレベルから、さらに上のレベルに持っていく。「ただ上手くなりたい」から「死ぬほど上手くなりたい」に変えるっていうのは僕らの腕の見せどころかなと思いますね。

 

ー 具体的なやり方は?

(マーク)英語でも「ボタン押す」って言い方があるんですけど、彼にはこういう接し方・言い方をするとすごくインテンシティが上がる。別の彼はまた別の方法で、とか色々あるんですよね。

事前に言って気持ちを作って来る選手、その場で言わないとわかんない選手、色んなパターンがあります。

言うタイミングもそうだし、言う内容もそうだし。もう何もせずにほったらかしてもある程度できる選手もいますし。

そういうのを一人一人見つけてます。僕なんかは少人数でやっている。そうなると「やる気のボタン」はどこについてるか。頭のてっぺんについているかもしれないし、背中についてるかもしれない。場所をすぐ見つけて、押してあげる。

しかもそれを、最初から押すのか、押すタイミングも様々。

もちろんめっちゃミスったりします、押すタイミングとか押す場所とか。逆効果になったりとかも全然あります。

 

ー そこを試行錯誤しながら、選手の特徴に合わせて?

(マーク)気持ち的な部分はそうです。でも人間なんでそこは難しいですよ、やっぱり。

 

ー マークさんがコーチとして見ている選手のレベルで、プロに行く選手は技術的な部分でこれができているなということはありますか?

(マーク)簡単に言うと、例えばガードだったら運べないと厳しい。運べる技術、ハンドリング、相手との間合いの駆け引きとか。しっかりボールをプロテクトする技術とか。そういうのはすごく大事かなと思いますね。ポジショニングもそうですよね。

僕は2メートルくらいのビッグマンは(コーチとして)まだ見たことはなくて、何回かワークアウトはしたんですけど、ピックからのダイブの仕方とか、ロールの仕方とかはうるさくやりますね。

 

ー スキルトレーニングを受けていなくて、チームで教えられていただけでトップクラスになった選手とそうじゃない選手で、持ってるものの違いって何かあるんですかね?

(マーク)もともとの才能もありますよね。スキルをピックアップする能力。あと日々インプットしているか。今は情報はあるので

情報を自分でYouTubeとかたくさんみて、それを真似して上手くなるのも全然いい。あとは自主的に練習するか。そうすれば自ずと上手くなるし、その辺はもう費やす時間とそのまま比例する部分もあると思います。そのあたりの質が才能に出てきますし、あとは練習量。

 

ー 強豪校(高校・大学)の中でもさらに上に行ける人が、実際チーム練習に加えて自主的にどれくらい、どんな練習をしているんですかね?

(マーク)プロくらいはやっていると思います。もっとやってるかもしれない。ただプロも環境によりますね。練習時間しか練習できない、それ以外はバスケやっていない選手もたくさんいるので。大学も環境によるんです。差があります。

トレーニングもそうですけど、大学生だとストリートとか3×3とか、いろんなカテゴリーをやってる選手は割と上手くなれる可能性はより高い気はしますね。いろんなステージ、自分たちがやっているところではないところで。

大学もプロもそうなんですけど、試合数とかプレイタイムってたかが知れてるんですよね。ゲームの時間って短いって思うんです。もっとゲームをこなす方がいいかなと思うんですよね。

 

“KOSUKEと寺園脩斗、この2人は一言で言うとクレイジーですね”

 

ー マークさんが教えている方、関わっている方はストリートや3×3もやってる方が多いという印象です、そういう方はアンテナを張っているので、マークさんのところに来たりするんですかね?

(マーク)プロでもバスケを「仕事」として捉えている選手は結構多いと思います。プロっていうのは十分ハードなのでそれ以上はもう気持ちが続かないっていうところもあると思います。

だけど、その中にもそれ以上を求めている選手もいる。もっと上でやりたい、もっとプレイタイムが欲しい、スキルにすごくハングリーな選手などは求めてくる。

逆にストリートの選手でもストリートの大会だけ出てる選手たちも全然いるし、まちまちですね。

 

ー ハングリーさで評価している選手は?

(マーク)自分が見た中でトップ2は、SOMECITYでやってるKOSUKEと寺園脩斗。この2人は一言で言うとクレイジーですね。上手くなりたいっていう欲が半端ないです。お互い意識し合って、絶対にお互いにより上手くなってやるっていうライバル心もすごいし、練習そのものに対する姿勢とかハングリーさもすごい。彼らに関する逸話はいくらでもあるんで、いくらでも語れるんですが、普通の人じゃ考えられないような、笑。

コービー・ブライアントとかマイケル・ジョーダンとかに似てますね。空気を読まないというか。なんかちんたらバスケしてる中で一人だけめちゃめちゃ一生懸命やってるのが彼ら。僕は、彼らKOSUKEと寺園の2人と関わることができてラッキーだったなとすごく思うし、僕はそこで学ばされてるなというのがめちゃくちゃ多くて。最初に言ったインテンシティだったり、テンションだったり、練習に対する向き合い方がむしろスキルより大事なんじゃないかなと思ってるのはそういうとこなんですよね。

それと、僕がコーチとして見たことない選手で言うと、例えば琉球ゴールデンキングスにいる並里成とか。あとは寺園の高校の先輩なんですけど、広島ドラゴンフライズの岡本飛龍とか。やっぱり彼らはハングリーさがプレーに出てるんです。

 

ー 出てますね、笑

(マーク)スキルの取り入れ方とか、スキルの覚え方もそうだし。彼らもそういう部分をすごく発信してるし。

 

ー 確かに他のプロ選手と違うものはコートで出してますよね

(マーク)そうそう、もう見て分かるじゃないですか。僕は2人と話したことはないんですが、それは分かります。

日々のメンタルとか日々の姿勢が違うと思います、多分。

 

ー NBAだと、メンタルの部分で若手ではドノバン・ミッチェルやジェイソン・テイタムが完成されてるという話がありますが、NBAでそういったハングリーなメンタリティを持っている選手は誰になるんでしょうか?

(マーク)デビン・ブッカーとか。あの性格の悪そうな感じはすごい、笑。コービーに似てるかなと。ミッチェルやテイタムもそうなんですけど見てて一つの基準が、スキルレベルが高い。毎年上手くなってる。夏を挟んで上手くなってる。夏にちゃんと自分のバスケに向きあっている。コービー・ブライアントと一緒です。あとはラスト、最後のボゼッションをするときに「ボールをよこせ」と言える人間ですね。そこを見ますね、特に。

 

ー それは教えたり育って身につくものですか?元から持ってる性格ですかね?

(マーク)両方かなと。それから気づきもあると思いますね。いろんな議論があるんですけど育ちの環境は関係ないと思います。

よく言うじゃないですか。貧乏で育ったからハングリーだとか。それはあんまりないと思います。例えばステフィン・カリーとかめちゃくちゃすごいですけど、かなりいい育ちをしてる。

血に流れてるかどうかもあるんですけど、ちゃんと指導者がそういうところに、気づいてあげたりとか。

そういう価値を僕らは伝えていかないといけないかなと思うんですよ。なんだかんだでやっぱり大事なところでパフォーマンスしないと。練習でどれだけで妄想しても意味ないし。バスケって本番と練習があるスポーツなんで。いわゆる稽古と本番。

漫才師とかと一緒なんですよ。例えば5分間の漫才のために何十時間、何百時間もやる。そこの何百時間がよくても5分間が悪かったら売れはしないと思うんで。そこの大事さというか。スポーツってそこがフワフワなりがちなんけど、僕は厳しく言うようにしています。選手の評価も結局そこだよと。

 

 

“一番大事なのは、ちゃんとしっかり練習してるかなんですよ”

 

ー マークさんの中で、スキルコーチの腕の見せどころとは?

(マーク)ただ単に「あいつら上手くなったね」っていう評価。試合のパフォーマンスだったり、実業団でやってた選手がプロに行ったり、そういうのが一番わかりやすいかなと思います。例えば今大学でBチームの選手が上に上がったり。1ステップでもいいから上に上がる。でも、上がらないことはほぼほぼないんですけどね。だって普段習ってないんですから。

例えばスキルコーチAからスキルコーチが僕になった。それはあまり変わらないかもしれません。僕の場合、今のところ100%スキルコーチはじめての子なんですよ。もちろん監督に教えてもらったり指導はしてもらってるんですけど、スキルに特化してる人に会うのははじめての子。めちゃめちゃ上手くなるに決まってるんですよ、笑。

別に僕だからって話ではなく、どのスキルコーチでもそうじゃないですか。逆に上手くならないと相当ヤバイなと、笑。

(バスケに)向いてないなと思うしかないですね。

一番大事なのは、どんな練習でもいいんですけど、ちゃんとしっかり練習してるかなんですよ。やっぱりハードにやって充実感を感じるのが一番かなと思うんです。とりあえずは。

あとはもう特化したところ。僕は他のスキルコーチにお願いしたりもしてるんですよ。自分よりも他のコーチの方が得意

な分野は。逆に僕に依頼が来ることもあって、それもいいんじゃないかなと。

選手に何が必要か。シュートフォームを変えたいんだったらシューティングコーチ。プロに行きたいなら僕に聞いたらいいし。スキルコーチも特化した方がいいかもしれないですね。

 

ー Bリーグをよく観戦されてると思うんですが、日本代表に定着はしていない選手で今後代表に推すとしたら?

(マーク)ベタな意見ですけど、並里成(琉球ゴールデンキングス)。あとは、ポジション一緒ですけど伊藤達哉(京都ハンナリーズ)。彼(伊藤)はめちゃくちゃ上手いです。久しぶりに見た本当にバスケットボールが上手い選手です。彼はどのレベルでも出来ると思うし、個人的に世界レベルでやるのを見たいですね。どこまで出来るのか。どこまであのスタイルを変えずに出来るのかっていうのは見てみたいです。東海大学で同期だった寺園も、「あれ(伊藤)はちょっと上手いっす」と認めてます。

あとは、和製ジョン・ウォールと言われている日本大学出身の高橋耕陽(滋賀レイクスターズ)。サイズが192cmでガンガンペネトレイトできるんで。スラッシャーとしてどこまでいけるのか見てみたいですね。

Bリーグ2年目の世代は豊作ですね。他にも、筑波大学出身の生原秀将(シーホース三河)と杉浦佑成(サンロッカーズ渋谷)。あとは中山拓哉(秋田ノーザンハピネッツ)。まだ代表レベルではないかもしれないですけど、中山はいいですよね。彼も東海大学ですよね。

 

ー ちなみにBUMP編集長とマークさんは同い年ですが、同い年の日本人でこの選手っていう選手は?

(マーク)五十嵐圭(新潟アルビレックスBB)、田臥勇太(栃木ブレックス)ですね。現役バリバリでやってるのもそうだし、五十嵐はスリーが相変わらず入るっていうのがいいですね。まだまだやって欲しいですね。

 

“ザック・ロウのポッドキャストは間違いないです”

 

ー さて、NBAに話を戻します。ではマークさんの2019のNBAドラフト予想を。八村塁は何位でしょう?

(マーク)1順目…6位。デューク大の3人とボル・ボル、ともう一人に続いてですね。トップ10は入りそうですけど、八村は年齢が行ってるから心配はそこだけですね。デュークのザイオン・ウィリアムソンの2個上ですからね。ドラフトでは絶対デメリットです。渡邊雄太があのクオリティで19歳だったら、1巡目だったかなと思うんですけどね。ドラフトは出身大学も関係ありますし、年齢も関係あります。

 

ー 普段はNBAを観ながらバスケットの知識を吸収されてるんですか?

(マーク)そうですね。僕は普段NATIONSのオフィスにいるんですけど、NBAを3画面くらいでやってるんです。ずっとNBAが放映されている状態。英語が分かるので、他にもアメリカのサイトからインプットしています。

 

ー この人の情報は間違いない!という方はいますか?

(マーク)日本ではマササ・イトウが一番。

…え?外国人?笑。

ザック・ロウという方の英語のPodcast2009年から聴いてて、12.3時間ほど、移動の時とか暇な時や家事をしながらひたすら聴いてます。勉強してるんでしょうかね、自分は好きで楽しくよく聴いてますけど。その中で気づきがあったらそれをインプットしています。外国人ではザック・ロウが一番です。めちゃくちゃ面白いし間違いないです。分析のアプローチとかすごく面白い。どこに価値を見出してるかを見るのが面白い。

あと、ツイッターを日々見てるとほぼほぼ色々分かって。知識って分かるほど分かってきますよね。例えば、知識が「5」ある時に入ってくる情報の処理の仕方と、「10」ある時の処理の仕方って全然違うと思うので、バスケのことを詳しくなればなるほど、情報も色々と自分の中でフィルタリングできたり、効率よく情報をゲットすることができるので、前ほど時間はかからないですね。

 

ー 具体的にはザック・ロウのアプローチはどう違うんでしょうか?

(マーク)例えば、一般的な話では「レブロンはディフェンスは抜いてます」みたいな感じじゃないですか。でもザック・ロウが言っているのは、セルティックスがなぜ駄目なのかということに対して、「フリースローが少なくてミドルが多い。フリースローが少なくてミドルが多いとほぼほぼ点が取れない。ほぼほぼ点が取れないということは、めちゃくちゃ守らないと勝てない。ということは守れてない試合は勝てない。点の取り合いでは勝てない」。また、「ウォリアーズの一番強いときはディフェンスもオフェンスも良かったので、点の取り合いでも勝てるし、接戦でも勝てるし、泥試合も勝てるし、大差でも勝てることが多く、勝ちパターンが多い」という話とかですね。

また、「数字があります」となったときに、よく英語で「What does it mean?」と言うんですが、「この数字は何を意味するのか?数字まで取らないとただの自己満足になってしまう」というような話です。

 

ー この5年、10年でブレークしそうな選手を挙げていただけますか?…イングラムですか?笑

(マーク)いやーーーー…苦笑。

まずはザイオン。規格外だからちょっと見てみたいですよね。2人目は希望を含めて渡邊雄太。そして3人目はずーっと前から思っているんですけど、ラメロ・ボール。2mくらいあってデカいし、ロンゾよりシュート上手いですし。ボール3兄弟の中で一番上手いと思います。

ベン・シモンズやジェイソン・テイタム、ドノバン・ミッチェルもいいけど、少し頭打ち感がありますよね。あとはやっぱりヤニスかな。彼はまだ24歳。ヤニスはミルウォーキーで優勝してほしいですね。

 

 

 

Mr. Jacket、タワレコ、HMV通いつめた三宮センター街

 

ー 音楽の話を。歌手活動のきっかけは?

(マーク)バスケぐらい好きなんです。小さな頃から歌うのが好きで、そこからバンドをやりだして。趣味で始めたものがどんどん勝手に自分が乗り気になってしまって。なんだかんだ10年くらいやってました。今は忙しくてやってないですね。歌うのは趣味でやっている程度です。

 

ー 音楽情報はどうやって仕入れていますか?

(マーク)常にアンテナは張っています。でも年を重ねると新しいのはもういいかなと。ディグるって言うじゃないですか。今はあんまりディグらないですね。昔はとことん掘り散らかしましたね。タワレコでヘッドホン逆にして聴いてました。それこそ、三宮にMr. Jacketっていう輸入CD屋さんがあったの知らないですか?センター街まっすぐ行ったビルの2Fに。そこは高校のときよく行ってましたね。HMVが地下にあったときには、あそこはめちゃくちゃ行ってましたね。VIVREのタワレコも両方行ってました。僕神戸で一番行ってたんじゃないか?っていうくらい両方ずーっと行ってました、笑。

 

ー マークさんが選ぶ、バスケに合うアーティストは?

(マーク)基本はアリーナでウォームアップのときにかかっている曲が一番いいかな。一番バスケに合うんじゃないかなと思います。例えば、アーティストならドレイク。曲だったらトラヴィス・スコットのSICKO MODE。あれが一番合う、間違いないです。僕は勝手に音楽情報をツイートしているんですが、それに反応があると嬉しいですよね。

 

ー 音楽ポッドキャスト「Electric Relaxation」もされていますよね?

(マーク)あれは不定期で気が向いたらやるという感じです。最近ブログをガンガン更新してるんで、あんまり話すことがないんです、笑。

 

ー プレイリストをダウンロードしました

(マーク)ありがとうございます。Electric RelaxationはA Tribe Called Questの曲で僕のバイブルです。あと、それこそビデオのNBA JAM SESSIONとかの曲はよく聴いてたんですよね。エリックビーアンドラキムとか。

 

ー グロリア・エステファンとか?笑

(爆笑)

 

 

“やっぱり育てる側になりたい、もっともっと選手を育てたい”

 

ー 今後のビジョンを教えてください

(マーク)今は代理人みたいなことをやったり、チームコーチ、スキルコーチ、メディアにも出てます。ですが、やっぱり育てる側になりたいです。チームに興味があるんですよね。チームに関わりたいなっていうのが一つと、もう一つは代表のスキルコーチとかやってみたい。代表の練習は取材でよく見たりするんで、ああいうことはやってみたいなと思いますね。

そして、もっともっと選手を育てたいですね。いろんなレイヤーの選手を。個人レベルでもチームレベルでもいいんですけど、もっと日本のプレーヤーをマージしたい。

例えばトップの高校生選手が大学に行って、大学からプロに行くプロセスをちゃんと応援してあげたい。さらにプロにいる間、そしてプロが終わった後も応援してあげたいなと。僕が海外でスキルコーチになって、そこで選手を受け入れて海外の

学校とかに斡旋するとかでもいいですし、関東の大学でコーチをやり続けてもいいですし。スキルコーチとしてスキルコーチをして日本のプロに送り込むでもいいですし。ストリートでもいいです。僕はもっと上手くなりたいというプレーヤーにフォーカスしたいです。

プロになりたいって子が、めちゃくちゃ多いんです。僕の大学でもよく面談をしてるんですが、選手の半分くらいが「プロに行きたい」と言ってます。僕らの時代では考えられないですよね。みんなガチでBリーグに入りたいと思ってる。そういった子たちをプロに近づけるお手伝いができればいいですね。

 

ー 最後に、神戸でお気に入りの場所は?

(マーク)六甲アイランド全般は端から端まで、舐め回すように行きましたね。当時スーパーウーパーっていうウォータースライダーのある施設が六アイにあって、今はスケートパークみたいになってますよね?あと、六甲ライナーは死ぬほど乗ってました。JR摂津本山駅と阪急岡本駅、JR六甲道駅と阪急六甲駅とか何往復もしました。

あとはハーバーランドとか。あ、もう無いかもしれないけど、JR住吉駅の近くに「明日葉」ってうどん屋さんがあって結構行ってました。あと僕は魚崎にちょっと住んでたんですけど、日本酒の麹のフレイバーがしてました、笑。あと、摩耶山の紅葉はすごいでしょ。ケーブルカーで行きましたね。それと須磨海岸のビーチ。

ほんと神戸って何でもあるし、コンパクトで細長いくせに電車が3つも走っている便利さもあるし、大阪もすぐ近いし、もう言うことないです。

 

【マーク プロフィール】
19801027日生まれ。アメリカユタ州で育つ。20代前半にスポーツエージェント・メジャーリーグの通訳等を務め、その後企業の海外進出コンサルタントを経験した後、バスケ関係の活動を始める。日本のNBAポッドキャストMarkTonightを立ち上げ、多数のBリーガー、アメリカのNBAメディアにインタビューを行う。2017年からバスケアプリNATIONSのチャネラー兼プロデューサーに就任。インフルエンサー活動の他に、スキルコーチ・大学バスケ部ACBリーグ選手のエージェントなど幅広い。ライムズ株式会社にてバスケットボール選手の技術向上、マネジメント、エージェント及び セカンドキャリア支援の事業推進をしている。株式会社Mark Inc.代表取締役。

twitter:
個人 @marknbafan
コーチアカウント(練習動画等)@mark_breakdown

instagram:
個人 @markkaijima
コーチ用 @coachmarkjapan

 

取材協力:DoBAR
インタビュー:隊長・NOMUTAKU・K (BUMP編集部)
編集:K (BUMP編集部)
写真:K (BUMP編集部)・他

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